こんにちは、スカポンタンです。
今回、筆者の勉強と備忘録のため、奈良県の日本酒
『三諸杉 菩提酛』
について、記事を執筆していこうと思います。
今回ご紹介する『三諸杉 菩提酛』は以下のような方にオススメです!
- 日本酒の歴史について興味がある方
- 菩提酛の日本酒が気になっている方
- 複雑な味わいの日本酒が好きな方
今までの記事と異なり、日本酒初心者の方にはあまりオススメできないかもしれません…。
理由としては、菩提酛特有のクセのある味わいが日本酒初心者の方には合わないかもしれないからです。
ただし、菩提酛について詳しく知ることで、どうしてクセのある味わいなのかがわかり、
その味わいに納得していただくことができるかもしれないので、ぜひ読み進めてみてください!
三諸杉とは?
三諸杉は奈良県の三輪にある今西酒造さんで造られております。
奈良県といえば『風の森』や『大倉』をはじめ、銘酒が揃っていますね。
どちらかというと、『みむろ杉』という名前を見かけたことのある人が多いのではないでしょうか?
実は漢字の三諸杉は奈良県内限定の日本酒。
普段、僕らが見かけるひらがなの『みむろ杉』は全国に流通しているもの。
三諸杉の名前の由来は以下です。
御神体である「三輪山」は古来「三諸山(みむろやま)」と呼ばれている事と、三輪山では
「杉」に神様が宿るとされているという二点から、みむろ杉という名前が付けられました。
菩提酛とは?
菩提酛とは、室町時代(1400年初め)になら、菩提山正暦寺において創醸された醸造法です。
製造工程で生米を使用して『そやし水』というすっぱい水を製造し、
そのそやし水を使用して酒母を育成する手法です。
生酛との違いは、仕込み水が通常の水かそやし水を使うかで違います。
- 生酛…通常の水を使用。
- 菩提酛…そやし水を使用。
また、岡山県でも菩提酛の日本酒は造られており、奈良県と岡山県で菩提酛の製法は異なるようです。
酵母は酸に強いという特徴があるため、その他の雑菌を死滅させるのに乳酸はピッタリ。
そやし水も乳酸発酵した乳酸水のため、酒造りに適した仕込み水となるのです。
『三諸杉 菩提酛』の味わい
では、筆者が実際に『三諸杉 菩提酛』を飲んでみた感想を以下にご紹介します。
- そやし水由来の心地よい酸味
- ミネラルを感じられ、やわらかい口当たりとキレ
菩提酛ならではのそやし水による酸味が特徴的で、クラシックな日本酒。
その酸味と、三輪山の伏流水を使用した軟水由来の柔らかい味わいが絶妙。
菩提酛の日本酒のよさがしっかりと味わえる一本です!
お燗酒にしても美味しいと思いますが、楽しんでる間になくなってしまい試せませんでした…(笑)
食中酒としていろいろな料理と合いそうですが、魚の煮つけや煮物などの
和食と合わせるのが良いかなと個人的には思いました。
あとがき
奈良県の昔ながらの製法で造られる日本酒『三諸杉 菩提酛』をご紹介させていただきました。
日本酒初心者の方には、とっつきにくい味わいの日本酒かもしれませんが、
今ほど技術や知識が豊富でない室町時代に、温暖な気候でも日本酒を楽しめるようにと
知恵を絞って造られたと考えて飲むと、菩提酛の味わいに納得いただけるのではないかと思います。
奈良県に訪れた際に、こちらの記事を思い出して今西酒造さんに足を運んでみていただけますと
嬉しく思います。
今回は以上です。ご愛読ありがとうございました!
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